香道とは日本の伝統的な芸道で、一定の作法のもとに香木を焚き、

立ち上る香りを鑑賞するものです。「香あそび」と呼ぶこともあります。

聞香(もんこう)


灰の中に入れた炭の熱で香木を温め、出た香りを楽しみます。香りを「かぐ」ではなく「聞く」と言います。ご自分の精神状態や体調がわかることもできます。

聞き方は親指と人差し指で輪を作り、3息もしくは5息で香りを聞きます。

 


香炉


香木

 

聞香炉で使用する香木の大きさは数ミリ四方で、ごく少量です。その香りは「六国五味」という言葉で分類されます。

銀葉(ぎんよう)

 

石の「雲母(うんも)」で作られた板。この上に香木を置くことで熱が均一に伝わります。

香灰(こうばい)

 

掻き上げ (かきあげ)、五つの側面に10本ずつ線を入れる。「五合十筋」と呼ばれます。
聞香炉(もんこうろ) 基本的に底に3本の脚が付いています。
火窓(ひまど)

灰に穴を開け、熱の通り道をつくります。

香炭団(こうたどん)

火のついた炭。灰の中央に入れます。

六国五味


香木の分類や鑑賞の基本となる「六国五味」の六国とは、木所や、品質によって香木を分類するものです。

伽羅・羅国・真那加・真南蛮・寸聞多羅・佐曽羅。

五味は、味によって香りの相違を知るものです。

• 辛(カライ・丁子の辛味)

• 甘(アマイ・蜜を練る甘さ)

• 酸(スッパイ・梅の酸っぱさ)

• 苦(ニガイ・黄伯の苦さ)

• 鹹(シオカライ・汗をぬぐった手ぬぐいの匂い)


組香(くみこう)「源氏香」


5種類の香りを5包みずつ、計25包み用意します。このうち5包みの香りを順番に聞き、どこに同じ香りがあったのか当てます。勝ち負けを競うのではなく、四季や和歌を織り交ぜ、香りと空間を楽しみます。

組み合わせは52通り。源氏物語は54帖あり、最初と最後を除く52帖の名前が、それぞれの組み合わせにつけられています。その名前を答えます。